「怒る」と「叱る」の違い。さらに「諭す。」とは何か。
相手が自分の期待と違う言動をされた時にとる行動は?
人は相手が自分の期待と違う言動をされた時は、「怒る」か「叱る」か「諭す」か「目をつむる」の行動をとります。
「怒る」は、相手がやってしまった言動に腹を立て、自分の感情をぶつけてしまう事。
「叱る」は、自分の感情はフラットな状態で、「してはいけないこと」「してほしいこと」など、注意やアドバイスを伝える事。
「諭す」は、物事の道理を言いきかせて納得させ、自発的に変わるように導く事。
「目をつむる」は、自分が我慢してその言動を許す事。
他人やどうでもいい人の場合、「目をつむる」こともたくさんあります。
ですが、自分の子供や身近な人には「より良いよう」に変わってほしいと思うものです。
ただ、人を変えるということは大変難しいことです。
不正行為(カンニング)をした場合。
遊びたい一心か、宿題のプリントを答えを写して終わせる生徒がいます。
なので、そういう事をする可能性があるという心構えでプリントをチェックしています。
不正行為をしていると、家での出来具合と教室での出来具合の差が出てきますし、やっているプリント数の割には計算力が上がりません。
おかしいと疑問を抱いた時点でチェックは当然厳しくなります。
そして、不正行為がばれるときがやってきます。
ただ、答えを写すことが良くないことだとわかっていないお子さんもいるので、注意が必要です!
不正行為(カンニング)を怒る。
「答えを写したでしょ!」
「なんで答えを写すの!(ここの「なんで」は詰問系です。)」
こんな感じでしょうか?
怒られると「答えを写すことは怒られることで良くないことなんだ。」と、分かると思います。
怒られるのが嫌いとか、怒られて怖い子は、「怒られるからもう写すのやめよう。」と思うでしょう。
「なんでばれちゃったんだろう?次は怒られないようにしないと。」と判断し、「ばれなければ大丈夫。」と思うようになるお子さんもいます、そして、怒られるたび不正行為がうまくなっていきます。
この注意の仕方だでは、反省はなかなか生まれません。
不正行為(カンニング)を叱る。
「答え写さずにきちんと問題解いてね。」
「答えを写すぐらいなら、プリントやってこなくていいですよ。」
「答え写したら出来てると思って難しい問題を出すよ。簡単な問題が解けないのに難しい問題が解ける訳ないよね?ずっと答え写し続けるの?」
「先生は出されたプリントをチェックしているけど、答えを写したプリントをチェックしてたわけだ。
先生の時間も、〇〇さんの時間も無駄だよね。」
不正行為は自分にとってデメリットであるということを伝えて、そういう行為をやめさせるようにする感じでとらえています。
不正行為(カンニング)を諭す。
上級者やレベルの上の人の計算する様子を見せて、「この人たちのように素早く計算できるようになるためにはどうしたらいいのかな?答えを写していたらこんなにも上達するかな?」と考えさせます。
「うまくなりたいと思うなら、きちんと練習することが大事だよ。」と伝えます。
怒っても響かない。心に届くように諭す。
人を変えようと思って怒っても変わりません。
また、感情的に怒ることは、その生徒さんだけでなく他の生徒さんにも悪影響を与えます。
自分が怒られたように受け取ってしまい、萎縮する生徒さんもいますしね。
だから、「叱る」もしくは「諭す」ようにしています。
効果的な諭し方はまだまだ模索中です。