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1回目速さ重視、2回目は正確さ重視で解く!

「わかりません」が続出!

最近「わかりません。」というわり算の問題が多くなった生徒さん。

この「わかりません。」は、「問題が解けません!」ということのようです。

級も上級の一歩手前なので、わり算の計算方法はきっちりマスターしているこの生徒さん。
だから「わかりません。」じゃなくて、「出来ません。」なんだよなぁ…。

出来ないループは、モチベーションを下げる。

珠を動かす速さはとっても早いんです。
おそらくですが、保有級の2つ上の級の早さを持っています。

ふと気がつけば、鳴り響くご破算の音とため息。

快調に問題を解いてるのかと思いきや、またやってるな…。

少し離れて見ていると、バーッと解いて間違ったらご破算。
同じスピードでガーっと解いて、間違ってご破算。
そしてため息。

今取り組んでいる問題は直しと穴埋め。
なので、1問解き終わってもその生徒にとっての難問は続きます。

「もう嫌だ!」と言いつつも、とても忍耐強く問題にあたってくれています。

だけど、間違うとやっぱり「やる気」がなくなる。
「やる気」がなくなりきる前に、このループを早く止めたい。

そして教室全体にも、「やる気のない空気」が伝染してしまう! 
なんとかしないと。

速さ重視で間違ったら、今度は正確さ重視です!

間違っている問題を一緒に解こうとその生徒の席の近くに立ちます。

「早く問題を終わらせたい!」という思いが先立つらしく、九九も言わず、スピードを緩めず、ガーっと解いて引けなくなったらご破算。

いや、それだったら先生が隣に立って見ている意味よね?
どこが間違ったかを把握しないと、何回解いても計算合わないから…。

ま、そばに立つだけで、不思議と正解することもあります。
おそらく、見られていると緊張して運指が正確になるんでしょうね。
だけど、それで「良し!」としてはいけないんです。
なぜなら、先生はずっとそばに立っていることは出来ないし、間違った原因が分からないと対処できないから。

お説教です…。

算盤を横に置いてもらってお話。

「何回も間違うの嫌でしょう?
どこが間違ったかを確認しないと同じ失敗を繰り返すよ。
自分が間違うポイントを知ることが大切。
で、次にそのポイントが来たら少しスピードを落として注意して計算すること。
そういう気持ちでやらないと、いくら沢山問題を解いても上達しないよ?」

話しているそばから、算盤つかんで問題を解こうとする生徒さん(笑)
「まだ話は完璧には終わってないんだけどな。」と思いつつも今回は黙認。

この生徒さんの中に落とし込めるまで、何回も言うしかないですね。

勉強とは何か?

「勉強とは、出来ないことを出来るようにすること。」です。

なので、問題を解くのは実は勉強ではないんです。
極論すぎる!と言われそうですが(笑)

間違った時に自分はどういう間違いをしやすいかを知り、次の機会には間違わないようにすること。
それが「勉強」なんです。

この考え方が身につけば、珠算だけではなく、すべての教科において質の高い勉強ができるようになりますね。